terukazuの日記

自分の好きなもの興味のあること書きます。とりあえず、読書の感想とか。ついに社会人になりました。

「「読む」技術」

旅行に行ってたりで、また間が空いてしまった。

前に「読書力」を読んだときに、難しい本を読むヒントになるような本ないかなと思って、探して読んでみたのが今回の本。

「読む」技術 速読・精読・味読の力をつける (光文社新書)

 

読んだ感想はいろいろ満足です。

ちなみに、今回は内容をルーズリーフに内容で大事なとこと気になった箇所をメモしながら読みました。量にしてB5のルーズリーフ表裏2枚と3枚目の表の半分です。

 

今まで読んだことある読書の本は、ざっくり言えば読書好きの知識人が自分の読書はこんな感じでやってます的なノリでした。が、今回の本は文章を専門とする学者の人の本だけあって、視点が違います。人が文章を理解する構造の説明を最初に少しして、それに基づきさまざまな読み方を提示してくれます。「こういうジャンルの本にはこういう読み方で」みたいな感じじゃないのがいいです。自分なりの読み方のためのヒントになるような本でした。

 

もちろん、難しい本を読むことのヒントっていう点についても、4部の精読なんかは参考になりました。以下、特に参考になった点を2点。

・p206「すなわち、興味のある表現を見つけたら、読むことを一時中断して、その表現の意味をふくらませようと頭のなかであれこれ連想を働かせ、その表現を多面的に吟味します。文章から目を離して自分の頭の中で想像を広げるところから解釈は始まるのです。

自分の場合だと、読書をしているときに文章から目を離して考えることをもっと重要視した方がいいのかなと思いました。実際にこの本を読んでる間も、メモをとるために文章から目が離れる時間が読書中にたくさんありました。そうなると、理解はもちろん深まるし、さまざまな感想を思ったり、文章の内容をヒントに考えを巡らせることができて、よかったなと思います。

 

・p247「ただ、記憶しようとするときには、表面的な言い回しに引きずられず、原文が何を言おうとしているのか、その内容を考えて、内容を自分の言葉にして保持する方が賢明です。」

とっているメモの中で何箇所かそのまま引用してメモを取っていたので、ハッとしました。「これじゃあ記憶に残りづらいじゃん…」と。(笑)

これも言われてみればたしかにってことですが、意識的にやってみたいと思います。こういうことするためにも、文章から目を話す時間って重要ですね。

 

あと、3部の味読は、小説をあまり読んでこず、国語のテストも小説とか苦手だった自分にとっては、とてもおもしろく読めました。国語便覧に出ているような作家の表現技法のすごさを初めて知りました。夏目漱石とか宮沢賢治ってすごいんですね。改めて読んでみたくなりました。今読んだら、もっとおもしろく読めそうです。

 

全体として、実際の作品の文章を例にして、さまざまな読み方の説明がなされていて、解説も丁寧で読みやすい本でした。文章を書くことの参考にもなりそうです。

 

わかりやすい文章を書くための本とか、一冊くらい読んでみたいな。