「経済危機のルーツ」
休暇をもらったので、その間でたくさん本を読めました。
経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか
- 作者: 野口悠紀雄
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2010/04/09
- メディア: 単行本
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この本で日本経済についての見解をまとめると以下の通り。
・日本が90年代のバブル崩壊の後処理をしている間に、アメリカやイギリスは脱工業化に成功。
・それはすなわち、IT産業と金融サービスの高度化によるもの。
・日本では、今だに「ものづくりの国ニッポン」的な発想が根底にあり、「そんな地に足のつかない産業なんて」的な空気もあるため、米英のような脱工業化は進展せず。
・日本経済の低迷はこのような産業の構造改革が行われていないことに問題がある。
ざっくり書くとこんな感じ。
たしかにいずれは、新興国の工業化が進み、どんどん高度なものも作れるようになってくる。そうすると、コスト競争力のない日本はよっぽどの付加価値をつけれないと不利なわけで…前から思ってたけど、苦しい産業にお金つぎ込んで延命させようとする政策にお金使い過ぎじゃないのか。やっぱり経済も新陳代謝が大事なわけで、潰れるべき会社は潰れて、また新しい産業の芽が育つようにしないと。ここら辺は前から思ってたことを再認識したという感じですね。
あと印象に残ったのが、リーマンショックの話のところ。行き過ぎた資本主義のせいだとか、金融工学のせいだとかってよく批判されてたけど、よく考えればそうじゃないよねって記述はなかなか共感できます。たしかにああいう短絡的な世の中に出回ってるキャッチフレーズっていかがわしいもの多いです。簡潔に言えば、お金儲けに目がくらんで、金融工学による知見に則ってリスク管理しなかった金融機関は、大きな損を被ったということ。使い方も中身もよくわからないで使ってたら失敗しちゃったという話っていたって当たり前。金融技術の高度化って、扱う人材も相応に訓練された人じゃないと失敗するということですよね。
まだまだ、この手の経済の話は知識が浅いので思考も浅いです。こういう本読んでも「ふむふむ」と理解できるくらいです。ゆくゆくは、「おれはこう思うんけどなー」くらいに批評しながら本を読んで考えられるくらいになりたいです!
カラー版 会計のことが面白いほどわかる本<会計基準の理解編>
- 作者: 天野敦之
- 出版社/メーカー: 中経出版
- 発売日: 2012/09/20
- メディア: 単行本
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会計の勉強のために読みました。非常に読みやすい本で理解が深まりました。
私みたいな初学者にはいい本なのだと思います。
- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/11/24
- メディア: ハードカバー
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一晩で読み終わりました。それくらい面白く読めてしまう本でした。
中小企業の社長がどんなに大変かってことをいろいろ気づかされる本です。やはり、大企業に入ってリスクもとらずぬくぬくしているサラリーマンより、小さくても会社の経営者してる方が何倍もすごいことなんですよね。
あと、夢とかロマンとか追いかけることの意味みたいなものも考えさせられます。私は頭でっかで、論理的に考えて良さそうな方を選択するタイプの人間かと認識してますが、それだけじゃつまらないよなーとか考えさせられます。
- 作者: 南場智子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: 単行本
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(Kindle)
DeNAについて少し印象が良くなる本でした。内容は(自分にとっては)そこそこおもしろかった。きっと人によって変わるのでしょう。会社として自由に挑戦して上を目指す姿勢みたいなのはいい印象を受けました。何で稼ぐかには特にこだわらず、こういう働く上での環境への優先順位が高ければ、こういう会社で働くのも楽しそうと個人的には思いました。ただ、やっぱりソーシャルゲームであれだけ稼いでるってとこが相変わらずなんだかなーって印象は変わらず。出会い系とかコンプガチャとか問題が起こったときは真摯には対応してたみたいだけど…
「1秒!」で財務諸表を読む方法―仕事に使える会計知識が身につく本
- 作者: 小宮一慶
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/01/25
- メディア: 単行本
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(Kindle)
こちらも会計の勉強のために読みました。初学者の私的には良い本です。具体的な例とともに会計の話を勉強って感じです。題名と内容がリンクしてるのは最初の方だけな気がしますが。