terukazuの日記

自分の好きなもの興味のあること書きます。とりあえず、読書の感想とか。ついに社会人になりました。

日本の経済的成長は難しい?~願望vsべき論~

割と昔書いたものが下書きのままだったので、最後まで書いてみました。途中から文章の調子が変わっている気もしますが…

これを読んで、そういえば前も似たような感想を抱いていたことを思い出しました。

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猪木武徳「経済学に何ができるか」の6章を読んで、深く考えさせられたことがありました。

ニュースでコンパクトと評されていたので読んでみようと思い、安倍首相の所信表明演説読んでみました。

2つを読んでいて思うことがあったので、書いてみます。

先に結論を書くと、国民の願望と政策を立てる上での前提がずれているのかもしれない、ってことです。

まず、本の方から。

今後の日本の社会の「やる気」をそぐ要因として、以下2点が考えられるという指摘があります。

「(国民生活選好度調査の結果を踏まえて)つまり、日本人の多くは、すでにほどほどに経済的に豊かになっており、今日の生活を経済面で少しでもよくするために汗を流して働くというよりも、例えば自分の好む余暇をどうすれば楽しむことができるのかという方向に関心がシフトしてしまったのだ。」

「しかし今や豊富な情報が速く正確に伝わることによって、ある程度先が見えるようになり、若者の挑戦する精神が衰弱したとしても不思議ではない。」

一方で、安倍さんの所信表明演説より、抜粋します。

「皆さん。今こそ、額に汗して働けば必ず報われ、未来に夢と希望を抱くことができる、真っ当な社会を築いていこうではありませんか。」

「私が何故、数ある課題のうち経済の再生に最もこだわるのか。それは、長引くデフレや円高が、「頑張る人は報われる」という社会の信頼の基盤を根底から揺るがしていると考えるからです。」

なんか少し違和感。でも、これは多分、格差拡大に伴い広がっている貧困層とかそれに近い人々向けのメッセージですよね。うん、きっとそうだそうだ。

ってことで、つぎ。

「最も大切なのは、未知の領域に果敢に挑戦をしていく精神です。皆さん。今こそ、世界一を目指していこうではありませんか。」

「しかし、「自らの力で成長していこう」という気概を失ってしまっては、個人も、国家も、明るい将来を切り拓くことはできません。」

やっぱり違和感。これは個人的な感覚に基づくものでもあるし、上記の青色部分が実態だとしたら、完全に国民総体としての願望と国のトップが目指すべき方向が食い違っている。国民の大部分は「経済的豊かになるために一生懸命働くってよりも、余暇を利用したりして人生楽しみたい」「経済的豊かさはだいたい現状維持でオッケー」と思っている。

まとめると、

「経済的豊かさはだいたいこんなもんでオッケー」と思っている大多数の国民の願望。

しかし、国家としてはさらなる成長を目指していかないと、現状維持もおぼつかないというべき論

願望vsべき論

→願望の方が強そう。。

だから改革って進まないのか? 

 

 

 

簿記の勉強始めました。

最近、簿記の勉強を始めました。

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級

最近はこの本使ってます。めちゃめちゃわかりやすいです。それにWeb上でダウンロードして過去問とその解答解説まで6回分ついてます。いい本見つけちゃいました!まだ結果は出てないですけどね…

スッキリわかる 日商簿記3級 第4版 (スッキリわかるシリーズ)

スッキリわかる 日商簿記3級 第4版 (スッキリわかるシリーズ)

前はこの本使ってました。こっちも普通に良かったのですが、前者の方が、より読みやすいと感じました。こっちは半分位まで終わった時に急に忙しくなって中断してしまいました。どーせなら新しい本買った方がやる気も出るしいいかなあと思って本変えました。

 

金融法務の基礎

金融法務の基礎

金融法務について何かわかりやすい本がないものかと探して、読んでみた本。私のように法律に全く縁のなかった私のもわかりやすい文体でわかりやすく書いてある。会社で配られたものは、ただでさえ法律用語が難しいと感じるのに、文章まで堅い感じで読みづらく書いてある本だった。あれ最初から読むのはキツイ…初めて勉強する分野の最初の段階は、「どんなバカでもわかる」って感じで、知識量とかは詰まってなくていいから理屈を説明してくれる本がベスト!(今回の本は前者的な要素はなかったが…)

営業マンはお金持ちをねらえ!

営業マンはお金持ちをねらえ!

1時間くらいでさらっと読めてしまう本。今どきのビジネス本という感じで、内容は良く言えば簡潔、悪く言えば薄っぺらい。ただ、ビジネス本の類で「こうやってみよう」と行動を促す類の本は、これくらいの内容の方がいい気がする。というのも、内容が多すぎても行動まで繋がりづらい。例えば「金持ち相手の営業を成功に導くための30の行動」とかだと、絶対に全部なんか誰も実践しないだろう。その中から自分に合いそうなものをいくつか実践とか思っても、人によってはあんまり大事じゃないところを実践して「全然成功しねえじゃん」ってなることもあるだろう。だったら、まずは「まずはこれだけ!はい、簡単でしょ!」くらいの方が絶対効果があっていい。人によっては内容の薄さと本への値段を考えて、この類の本をイマイチという人もいるかもだけど、1冊の本から得られる自分にとって重要な気付きなんて1つあれば十分。あんまりがめついのはね…

いつの間にか話題がビジネス本についてになってしまった。今の私自身には興味の薄いトピックだったみたいです。

「経済危機のルーツ」

休暇をもらったので、その間でたくさん本を読めました。

 この本で日本経済についての見解をまとめると以下の通り。

・日本が90年代のバブル崩壊の後処理をしている間に、アメリカやイギリスは脱工業化に成功。

・それはすなわち、IT産業と金融サービスの高度化によるもの。

・日本では、今だに「ものづくりの国ニッポン」的な発想が根底にあり、「そんな地に足のつかない産業なんて」的な空気もあるため、米英のような脱工業化は進展せず。

・日本経済の低迷はこのような産業の構造改革が行われていないことに問題がある。

 ざっくり書くとこんな感じ。

たしかにいずれは、新興国の工業化が進み、どんどん高度なものも作れるようになってくる。そうすると、コスト競争力のない日本はよっぽどの付加価値をつけれないと不利なわけで…前から思ってたけど、苦しい産業にお金つぎ込んで延命させようとする政策にお金使い過ぎじゃないのか。やっぱり経済も新陳代謝が大事なわけで、潰れるべき会社は潰れて、また新しい産業の芽が育つようにしないと。ここら辺は前から思ってたことを再認識したという感じですね。

あと印象に残ったのが、リーマンショックの話のところ。行き過ぎた資本主義のせいだとか、金融工学のせいだとかってよく批判されてたけど、よく考えればそうじゃないよねって記述はなかなか共感できます。たしかにああいう短絡的な世の中に出回ってるキャッチフレーズっていかがわしいもの多いです。簡潔に言えば、お金儲けに目がくらんで、金融工学による知見に則ってリスク管理しなかった金融機関は、大きな損を被ったということ。使い方も中身もよくわからないで使ってたら失敗しちゃったという話っていたって当たり前。金融技術の高度化って、扱う人材も相応に訓練された人じゃないと失敗するということですよね。

まだまだ、この手の経済の話は知識が浅いので思考も浅いです。こういう本読んでも「ふむふむ」と理解できるくらいです。ゆくゆくは、「おれはこう思うんけどなー」くらいに批評しながら本を読んで考えられるくらいになりたいです!

 

会計の勉強のために読みました。非常に読みやすい本で理解が深まりました。

私みたいな初学者にはいい本なのだと思います。

下町ロケット

下町ロケット

一晩で読み終わりました。それくらい面白く読めてしまう本でした。

中小企業の社長がどんなに大変かってことをいろいろ気づかされる本です。やはり、大企業に入ってリスクもとらずぬくぬくしているサラリーマンより、小さくても会社の経営者してる方が何倍もすごいことなんですよね。

あと、夢とかロマンとか追いかけることの意味みたいなものも考えさせられます。私は頭でっかで、論理的に考えて良さそうな方を選択するタイプの人間かと認識してますが、それだけじゃつまらないよなーとか考えさせられます。

不格好経営―チームDeNAの挑戦

不格好経営―チームDeNAの挑戦

(Kindle)

DeNAについて少し印象が良くなる本でした。内容は(自分にとっては)そこそこおもしろかった。きっと人によって変わるのでしょう。会社として自由に挑戦して上を目指す姿勢みたいなのはいい印象を受けました。何で稼ぐかには特にこだわらず、こういう働く上での環境への優先順位が高ければ、こういう会社で働くのも楽しそうと個人的には思いました。ただ、やっぱりソーシャルゲームであれだけ稼いでるってとこが相変わらずなんだかなーって印象は変わらず。出会い系とかコンプガチャとか問題が起こったときは真摯には対応してたみたいだけど…

(Kindle)

こちらも会計の勉強のために読みました。初学者の私的には良い本です。具体的な例とともに会計の話を勉強って感じです。題名と内容がリンクしてるのは最初の方だけな気がしますが。

「雑談力が上がる話し方」

今週はKindleでこんな本を読んでみました。

雑談力が上がる話し方

雑談力が上がる話し方

なぜ、話し方をレクチャーする本を選んだのかというと、ビジネスで出会うお客さんとの雑談ってどうすればいいのかって考えていたからです。お客さんのところを訪問してすぐ「本日伺いましたのは~」っていきなり仕事の話題になることはないのだと、社会人になり初めて知りました。そして、仕事前の雑談が意外と大事でもあり、自分にとっては少し難しいことだと感じました。「年齢も立場も違うビジネス上の関係にある人とたわいもない会話って何を話せばいいんだ??」って最近、考えることがしばしばです。

それに加えて、同じ職場にいる上司の人とももう少し気軽に会話できたらと思うことがあります。上司に対しては、仕事上の話ですとかはもちろん普通にしますが、もっと普通な会話もしてみたいといつも思っています。

こんなことを考える私ですが、普段は決してコミュ障なわけではなく、おしゃべりは大好きです。楽しく会話して、人を笑わせることだって人並みにはできます。ですが、それは同年代か年齢が近い人ばかりで、年齢が離れている人との会話を思い返すと…私は人と話すのが得意な方だとばかり思っていましたが、話すことの中にもいろいろなカテゴリーがあるみたいです。私が得意だと思っていたのは、その一部のカテゴリーだけだと最近気がついたので、こんな本を読んでみようと思ったわけです。

きっと同じような境遇の人、たくさんいるんじゃないかと思うのですが、どうなんでしょうか?

そして、私と同じことを思っていた方にはまさにピッタリの本だと思います!

 この本で最初に雑談についての重要性が述べられていて、要するに

雑談は「中身のない」話をすることだけど、決して「意味がない」のではなく、雑談はコミュニケーションにおける”地ならし”的な役割、つまり空気を作る役割がある。

とのこと。私も社会人になって5ヶ月目、雑談の重要性を毎日さまざまな場面で感じるようになっています。

雑談は議論でもオチのある話でも結論のある話でもない

学生の頃、よく男友達と話をしていると、楽しいけど話すのが面倒に思うときがありました。原因は「それで?」とか「オチは?」とかみたいに、オチを求めてこられることが多いからです。一方、女友達ならそんなことは気にせずにダラダラと話続けていられるから気が楽でいいなとよく思っていました。オチを求めてくる友人いわく、私の話の切り出し方がオチがある話をこれからするよみたいな感じなのが悪いとのことだったのですが…(笑)

この本では、雑談では話を深めていく必要もないし、オチを用意して笑いを誘う必要もないし、結論に至る必要もないと書いています。こういう雑談って、大事ですよね。オチをよく求めてくる友人は「女の人でオチもないし意味もない話をダラダラと続けてくるやつがいて、聞いてるのが苦痛」みたいなことも言っていましたが、私は逆でした。どちらかというとダラダラ話すのも好きだったので。

こういう雑談がもたらすゆとりについて、所属しているコミュニティによっては、改めて気にもしないくらい当たり前のことだと感じる人もいるだろうし、私のようにホント大事だよなって思う人もいるだろうし、意味ないと思う人もいるのだろうと思います。

誰に対してもニュートル

ニュートラルな姿勢がもたらすのは、周囲からの人望

「人望」という観点から見れば、ネタや話題のおもしろさよりも、相手を選ばずに誰とでも話ができることのほうが評価されるのです。(32より)

今の職場のボスはとても人望がある方だと思います。そんなボスに対してある職場のおばさまが言っていてのが、「誰に対しても平等なのがいい」との言葉。長年、会社にいて大事な要素だそうです。女性目線でよくあるのが、「若くてカワイイ人にだけよく話すAさんは…」とかですよね。 

 誰とでも雑談できることがニュートラルな姿勢につながって、人望も得られるし、やっかみも受けずに済むということみたいです。

これら以外にも

・目に見えるところや他人から聞いた点を褒める

・頭から否定はしない

・甘え上手になってみる

 なんて話は雑談や人とのコミュニケーションにおいて参考になる点でした。

 

今週読んだ他の本

本当にわかる為替相場

本当にわかる為替相場

為替の勉強のために読みました。同じような内容の本は2冊目でしたが、前に読んだものと同様にわかりやすくいい本だと思います。同じテーマの本を複数読んでみると理解と記憶への定着が進む気がしますね。

「相場師一代」

相場師一代

相場師一代

Kindleストアでセールしていたので購入。

是川銀蔵という人物の自伝。私はこの人の名前さえ聞いたこともなかったですが、まあすごい人です。個人投資家として株取引で有名な人だったみたいです。

すごいところその1

徹底的に自分で勉強して判断している

31歳のときから図書館通いして徹底的に勉強をしたらしいです。独学で。その上で、データから根拠を見出し、買う銘柄を決める。自分オリジナルの見解だから、まだ株が値上がりする前に買うことができる。しっかりとした根拠が基になった自分オリジナルの見解で勝負するって、どんな業界でも大事ですね。つい先日、私も似たようなことを上司に言われたばかりです…「そんなんじゃいてもいなくても変わらねえ」「上っ面を撫でてるだけだろ」と…なかなかきつく言われちゃいました。完全に余談ですが。

すごいところその2

行動する動機がカッコイイ

「マッカーサーは日本を去勢するつもりか」というフレーズが本文中に出てきたのが印象的でしたが、日本のためを思って米の二期作実験を始めるとか、小さい子どものために寄付するとか、あと日本の軍事力を心配して鉄鋼資源の開発を行うとかとか。志が本当に高い。自分の生活を犠牲にしてまで、こんな風に行動できるからこそ後世に名が残るのでしょう。理想のために自分自身がリスクを被る覚悟のある人はすごい。

すごいところその3

いざというときの決断力と行動力

小さいときから大きな決断をいくつもして行動を起こしてきた。この人物の若い頃から晩年まで一貫してます。

株とかに興味なくても、いろいろ考えさせられるところが誰しもある本だと思います。仕事しながら、私もたくさんのハラハラする場面に出会いたいものです。

 

その他に今週読んだ本

1週間でマスターする金融・為替の集中講義

1週間でマスターする金融・為替の集中講義

  • 作者: 小口幸伸
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2013/02/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 1人 クリック: 1回
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「不祥事」

新装版 不祥事 (講談社文庫)

新装版 不祥事 (講談社文庫)

最近立て続けにドラマ化されている池井戸潤の本。

この本の舞台は銀行であるが、少し今まで読んだことのある銀行の小説と異なる点は、支店や窓口のテラーがフォーカスされている点。支店で働く女性なんかが読んだら特におもしろく読めるのではと思います。

銀行の事務について聞きなれない言葉が出てきたりもしますが、このようになっているのかと勉強にもなりますね。

ストーリーもおもしろく、短編集のようになっています。あっという間に読めてしまいました。

「竹中先生、日本経済次はどうなりますか?」

アベノミクスについて、産業競争力会議のメンバーである竹中平蔵が語るという本。田原総一朗との対話形式になっていて、非常に読みやすい。毎日、日経新聞を読む中でアベノミクスに関する記事を読むことは多いが、まとまった内容を読むことはしていないと思い購入。短い時間で読めそうな分量、理解が容易な語り口調、そしてなんと言ってもタイムリーな出版時期、ってことで買いました。

既得権益にしがみつく側と対決する側、どんどん規制緩和していこうよって言っている側の意見が集約されてる感じです。

第三の矢である成長戦略について、どんなことを議論しているのか等、よくわかります。

印象に残ったのは以下2点

・p143「日本の企業には、社長に辞めろと言える独立した社外取締役がいない」

これを読むとシャープのこととか真っ先に思い出します。社長辞めても会長とかになって残って影響力行使とかしてるんですよね。社内の人だけだと、社長や会長に向かって言いづらいこととかありそうなものです。

・p195「対面主義とハンコ主義の古い慣習が、日本の経済成長を殺いでいる」

三木谷さんが薬の販売をネットでもできるようにしようとしてるやつですね。

ハンコじゃなくて、身体認証とかにすればいいのにって思うことがしばしば。銀行のキャッシュカードで一部取り扱いがあるけど、もっと普及させて、いろんなとこで使えるようになればいいのに。